市販の発芽玄米が危険?発芽毒の正体は?

(市販の発芽玄米が危険?)

玄米は白米と比べて栄養価が高くダイエットに良いと言うことで、

一時期は大変なブームになりました。

私自身もそのブームの頃に玄米を食べると、アトピーの改善に役立つという情報を聞き試してみたのですが、「不味い・高い・効果がない」の3拍子揃ったお米ということで半年ほどで食べるのをやめてしまいました。

その後玄米に対するイメージが悪くなり、長年食することは無かったのです。

しかしながら、今から4年ほど前に友人から発芽玄米を紹介されて依頼、その美味しさと効能に魅了され今日までずっと食べ続けています。

しかしながら、インターネットで、発芽玄米に関しての気になるような記事をみかけました。

それは、

市販の発芽玄米には発芽毒があり危険!!

であるという記事です。

個人的に4年間もの間食べ続けている発芽玄米が危険!!

という内容は非常にショッキングなものでしたので、発芽玄米が危険と言われる理由について調べてみました。

(発芽毒の正体)

そもそも植物の種子には、子孫を守るために身を守るメカニズム、そして、やがて発芽する時期になると芽を出すことが出来るように栄養分を蓄えて、決して外に出さないようにするというメカニズム(発芽抑制因子)が働いています。

その因子が

アブシジン酸・フィチン酸

です。

1.アブシジン酸

アブシジン酸は植物ホルモンであり、発芽抑制因子として働いていて、植物の発芽する時期を調節しています。

このアブシジン酸は、ミトコンドリアに悪影響を及ぼす毒として知られています。

細胞内にあるミトコンドリアは、エネルギー産生器官として体温を維持するなど重要な役割を果たしています。

悪影響を受けると、体が低体温になるため、不妊やガンになる危険性があります。

さらには全ての体内酵素の働きが鈍くなるという減少が起こり、免疫も低下します。

2.フィチン酸

フィチン酸は、種子のなかにおいて、フィチン(フィチン酸とミネラルの混合塩)という形で存在しています。

フィチンは、強いキレート作用(ミネラルを取り囲んで結合する働き)の働きで、多くの金属イオンと強く結合しています。

したがって、

玄米の中にあるミネラルは、フィチン酸のキレート作用のために吸収を阻害されてしまうという情報があります。

(発芽抑制因子を無害化)

人類は、人体に悪影響を与える発芽抑制因子を含む玄米、雑穀などの種子を食べ物として選んで以来、長い時間をかけて無意識の内に、安全に調理する工夫をしてきています。

玄米を精白し白米としたのも、その知恵のひとつだったと言えます。

発芽抑制因子であるアブシジン酸やフィチン酸は、「もみ」や「ぬか」に含まれていますので、白米は安全な食べ方のひとつです。

しかしながら、白米にしてしまうことにより、糠に含まれる多くの栄養素や繊維質を全て捨ててしまうということになります(本当にもったい無いことです)。

そして、発芽玄米を無毒化する方法は他にもあります。

それは、玄米を浸水させる方法です。

アブシジン酸は芽が出始めるとほぼ不活性化するので、12時間以上水に浸ければアブシジン酸は発芽し始めて無効化することが出来ます。

このように、発芽玄米は浸水させることで安全に食べることができるようになります。

(発芽玄米は危険無し!!)

発芽玄米は玄米を発芽した状態から、急激に乾燥させるので、アブシジン酸を再び発生させてしまうとの情報があります。

この情報に関しては

ファンケルさんに直接問い合わせてみました。

ファンケルさんの話しによれば、

「ファンケル発芽米には、玄米と同量程度のアブシジン酸が含まれている」とのことです。

しかしながら、国内外の様々な文献を厳密に調査した結果、食品に含まれるアブシジン酸が原因であるとするヒトの副作用報告は一つも無かったということです。さらに、玄米や発芽玄米についても同様に調査した結果、玄米あるいは発芽玄米の摂取が原因だという副作用報告は全く無かったとのことです。

アブシジン酸は玄米や発芽玄米だけではなく、ほとんどの植物に(玄米よりもゴマや大豆の方が2倍以上)含んでいます。

したがって、私たちは日常的にアブシシン酸を口にしているのです。

もしも、アブシジン酸を気にするのであれば、ほとんどの植物性の食べ物は食べられないということになってしまいます。

結論から申し上げますと、

玄米や発芽玄米に含まれる程度のアブシシン酸であれば、全く気にする必要はありません!!

特に、12時間以上浸水してアブシジン酸を無効化する必要もありません。

ただ、発芽玄米を炊く前に、なるべく浸水時間を長くした方が、より美味しい味になりますので、アブシジン酸を無効化すると言うよりは、より美味しく食べる為に、浸水時間は長くしたほうが良いでしょう(水分が多く吸収される為に、モチモチ感が増える)。

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何故、玄米や発芽玄米に含まれるアブシジン酸だけが悪者扱いされるのか理解できません。

(フィチンについて)

次に、フィチン酸は強力なキレート作用で、体内のミネラルを排出してしまうという問題ですが、実は、玄米に含まれているのはフィチン酸ではなく、フィチン酸に金属イオンが結合したフィチンなのです。

フィチン酸とフィチンは同じものではないので、誤解されています。

フィチン酸にはキレート作用があり、ミネラルと強く結合しますがフィチンは既に複数のミネラルと結合しているため、体内のミネラルと結合することはありません。

したがって、

フィチンが体内のミネラルを排出するようなことはありません!!

悪者扱いのフィチンに関しては、逆に、抗ガン効果、心臓・血管疾患の予防効果などで最近は注目を集めています。

ということで、

発芽玄米におけるアブシジン酸とフィチン酸の悪影響は全く心配することはありませんので、安心してそのまま炊飯して食べることが出来ます。

私は自信をもってファンケル発芽米」をお勧めします!


(まとめ)

◯発芽玄米には、発芽抑制因子であり発芽毒といわれるアブシジン酸とフィチン酸が含まれていると言われていますが、アブシジン酸はすべての植物に含まれているもので、発芽玄米に含まれている程度のものは、全く問題がない。

◯フィチン酸はキレート作用により人体のミネラルは排出してしまうと言われていますが、実は、発芽玄米に含まれているものはフィチン酸ではなく、フィチンであり、全く問題がない。

◯フィチンはむしろ抗がん効果、心臓・血管疾患の予防に効果がある。

◯発芽玄米は安心安全な健康食品である。



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